塩分濃度と比重

塩分濃度

塩分濃度とは1kgの水にどれくらいの塩分が溶け込んでいるかを表したもので、ppt(千分率)や‰(パーミル)の単位で表されます。海水の塩分濃度は通常28〜35‰くらいで、これは1kgの水に28〜35gの塩分が溶け込んでいる事を表していることになります。世界の塩分濃度は季節などでも違うのですが太平洋、大西洋、インド洋でおおよそ次のようになっているそうです。( 引用文献:技報堂出版「海のはなしU」)


比重

マリンアクアリウムの観点からみると人工海水を作るのには濃度ではなく比重で作られているでしょうから、濃度より比重のほうが馴染みがあると思います。ではこの比重とは何かというと

1気圧、4℃での純粋な水と同体積の物質の重さとの比

と小難しく定義されていますが、ようするに比重が1.024だとすれば、1気圧4℃の水より1.024倍だけ重いという意味です。
厳密にいうと比重は海水の密度に関係し、密度は濃度と温度によって決定されます。つまり、水温によって同じ塩分濃度でも比重が異なった値となるということなので、希望水温で希望の比重とするためのは補正を行う必要が出てきます。たとえば、24℃で1.024mg/Lの比重となるためには以下のような補正計算で得られた比重にする必要があるということになります。

海水作成水温での比重 = 1.024×(海水作成水温の海水の密度/24℃の海水の密度)

24℃でだいたい1.0240になる比重は塩分濃度が35pptの場合で、温度15℃の時では1.0263と高い比重となります。

温度 比重 温度 比重
15 1.0263 25 1.0237
20 1.0251 26 1.0234
21 1.0249 27 1.0231
22 1.0246 28 1.0228
23 1.0243 29 1.0224
24 1.0240 30 1.0221

表をみると水温で比重が異なることに気が付くと思います。水替えをするときに十数℃の水温で24℃のタンクの比重と同じ海水を作ったとしても、作った海水が24℃になった時には希望の比重では無くなってしまいます。生体は比重の急激な変化には非常に弱いので、海水を作る水の水温をタンクの水温と同じにして、同じ比重の海水を作成する方法が賢明ではないかと思います(比重換算表)。また、日々の蒸発でも比重は上昇するので、蒸発分は真水やカルクワッサー溶液を足し、比重が一定になるような工夫が必要です。ただ、このときも急激な比重の変化が起きるような追加は避けた方がいいと思います。

通常、水温が高いと比重は低くなり水温が低いと比重は高くなります。プロテインスキーマを使っている場合は、比重が高い方が汚れを取り除く効率は良くなるのですが、比重が高いと生態にストレスを与えることや、溶解酸素濃度は比重が低い方が多くなるので、好気菌が活発に働き酸化効率は良くなることになります。プロテテインスキーマを使っていないのなら比重を低くして酸化効率を上げた方が良いかもしれませんが、スキーマを使っているのでしたら、スキーマの効率を上げるほうに重点をおいた方が良好なようです。(個人的には、比重を1.023〜1.024にして、水温を24℃くらいがいい感じのようですが...)


 比重の計算は比重計算機で求めることが出来ます。

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